クラスの子どもたちが、授業で児童養護施設やヤングケアラーについて話をしていたときのこと。何かのきっかけでスイッチ?が入ったのか、彼らが自分の過去を語り始めた。障害を持って生まれてきたことによる苦悩、家族との向き合い方・・・
想像していたより、はるかに壮絶だった。言葉が出ないというか。子どもたちと話しているという感覚ではなかった。
「個々に寄り添ってはいけない」、頭をよぎった言葉だ。彼らの過去の根深さに対して、教師には踏み入れてはいけない領域がある。そこでは親切は傲慢であり、凶器にもなる。教師にできることは少ないなぁ。できることにエネルギーを費やさねば。