秋になると推薦入試などで進路が決定する子がいます。一足早く春が来るというわけです。
「受験は団体戦」とは、よく言われます。だから、多くの進学校では、進路が決定した子にも受験勉強の継続を「強いる」ことになります。高校入試でも私立単願の子がいるから、同じようなことが起こるでしょう。進路決定者が遊び呆けて、その様子を見聞きした周りの子がストレスを溜めないようにという配慮です。
何となくわかりますが、なんか違和感ありです。誰にとってストレスなのか？誰が受かったか、隠したところで子どもたちは察しています。知らないふりを演じているだけで、大人もそれはなんとなくわかって黙認しているわけです。そう考えると、言葉は悪いかもしれませんが、茶番です。
一斉に強いるから、歪みが起こるのだと思います。先のことを考えずに、自分の管理下の出口のことだけを心配して、一斉に進学を強いたツケです。個々が自分の本当にやりたいことをやっている集団ならば、そんなことは起こらないと思います。
やりたいことを見つけられる子ばかりではありません。だからこそ、集団でやるのが良いのだと思います。先生が言っても聞かない子も、仲間の言うことなら受け入れられるということはよくあることです。団体戦を履き違えたくない。
