子どもたちのサッカー。
1人の子が泣きながら「もう帰る!」と言ってピッチへ出て行った。なんかあったらしい。不思議なくらい周りの子は、その子を止めようとはしない。慌てる様子もなく、静観している感じ。
当然のことながら、私もその子の元へは駆けつけることはない。その子が望んでいるのは私の助けではない。
よくしたもので、その子は帰ると言ったものの水道の後ろに隠れて座っている。仲間の誰かがきっと声をかけてくれて、それに連れられて戻るタイミングを伺っているのだろう。
しばらくして周りの子たちは、ピッチの外のその子に「おーい、先にやってるぞ〜」と一言伝えて試合をスタートさせた。この一言でその子はめちゃくちゃ焦ったはず。「ここで引っ込みつけて戻らないともう戻れなくなる」と感じたのだろう。あっさり戻ってきた。
私が慌ててその子に寄り添って連れ戻したら、その子にとっても周りの子にとっても、最低な終わり方になっていたと思う。その子を孤立させ、周りの子がその子に対して無関心になる。
そんな子でも見捨てないのが得。これを普段からわからせていかないといけない。