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⚫️最終的に見捨てても良い?
見捨てざるを得ない状況はある。多くの人が間違っているのは、見捨てないのは見捨てない人のためにやっているのではなくて、己のためにやっている。どこまで行っても己のためにならない人は見捨てる。集団全体がそう思っていれば、見捨てられる。見捨てないのは自分の得。
⚫️個には寄り添わない、寄り添えない
寄り添えないけど、寄り添わなきゃいけないという気持ちはどうしても残る。そこから逃れられたのは、『学び合い』をやる中で、子どもが子どもを救っている姿をたくさん見て、「子どもの方がよく救える」と気づいたから。先生が下手に寄り添うより、先生にしかできない、集団に目を向けて集団の維持向上をやるのが先生の仕事。
⚫️子どもにわかるわけがない?
学術研究によって子どもがどうやってわかるようになっているかという過程を見るとわかる。先生は生徒指導でも学習指導でも何か良い教え方や指導の仕方があって、それをちゃんとやればうまくいくと思い込んでいる。そうなると、小中学生にはできるわけないと思ってしまう。ところが『学び合い』における子どもたちの会話を見てみると、すごい会話はどこにもなくて普通の会話の積み上げでしかない。ごく普通の子どもでもできそうな会話を多様で多数にやって、ここまでいける!と全てチェックしていけば納得できる。結果的に子どもでもできるよなと確信できる。子どもでもできるものの莫大な量があれば良い。
⚫️「信念を曲げない」と「頑固」の境目は?
ブレない軸に対して、確たるエビデンスと理論があるかどうか。ブレない信念は議論して変わる可能性があるけど、頑固は議論しても変わらない。
⚫️わかる子が2割弱いる集団と4割いる集団は何が違う?
→生物の特性は正規分布するから、イノベーターとアーリーアダプターの割合はそんなに変わらない。イノベーターが3割いる集団なんてあり得ない。4割いるというのは、正規分布の位置がグーっとズレてしまうと、普通の集団だったらイノベーター並みの行動が4割くらいの人がやっているということ。
⚫️エスパルスが後半残りわずかで追いつかれたり、逆転されたりすることが立て続けに起こった。負の連鎖や嫌な予感の正体は?
→ホモサピエンスには直感がある。あるノーベル賞学者が直感とは「その論理過程を説明できない論理思考」と言っていた。負の連鎖や嫌な予感は、いろんな情報に基づいてそういうことを論理的に引き出したのだろう。また、ある予想をして当たったことに関しては記憶が評価されるが、外れたことに関しては忘れるという傾向が高い。負の連鎖や嫌な予感は、それらの複合。
⚫️手続き理解と意味理解は別々に解釈するもの?
方程式は解けるけど、意味はわかっていない子が多い。認知心理学では思考をプログラミングでシミュレーションする。すると、手続き的なプログラミングの仕方と意味のプログラミングの仕方は違う。だから分けている。『学び合い』をやっている人はそれを理解する必要はない。